2014年3月、教員生活にピリオドを打ちました。
教員という職業は、大変なこともたくさんありますが、
その分、やりがいも大きい仕事でした。
中学校でスタートした25年間の教員生活は、
中→小→小→中→小→小の順に6校に勤務し、
その内の一年間は、
新任の先生方の研修を担当する拠点校指導員をさせていただきました。
小学校に慣れたと思ったら中学校へ異動になり、
中学校に慣れたと思ったら小学校へ異動になり、
といった具合で、
異動することがとてもつらく感じられましたが、
今思えば、すべてが貴重な経験であったと思っています。
子どもたちと毎日一緒にいると、楽しいことばかりではすみませんが、
それでも、自分にとっては天職だと思っていた頃もありました。
だから、定年まで教員を続けるものと思っていました。
でも、ある時期から、
教員を続けている自分をイメージすることができなくなりました。
その頃、歌うことができるようになったことで、演奏活動を再開し、
教員生活との両立を目指していましたが、
夜帰ってから練習することは、体力的にも、周りへの配慮の面でも、無理でした。
休日もくたくたに疲れていましたし、
学校では、声を出すことをセーブすることはできません。
演奏する機会があっても、
ベストな演奏をすることは不可能だと感じるようになっていました。
両立させようとすると、どちらも中途半端になってしまいそうでした。
そして、定年を迎えた後で、歌う活動に本格的に取り組もうと思っても、
それはかなり厳しいことのように思えました。
定年を迎えるまで教員を続けるという人生も、
パワフルですばらしいものだと思います。
でも…
私にとって、歌うことは生きる喜びを表現すること…
どうしても歌いたい…
歌うことでたくさんの想いを伝えたい…
聴いてくださる方たちに、
生きる喜びを思い出していただくきっかけになるようなコンサートを創りたい…
子どもたちに、夢は叶えることができるということを伝えたい…
そんな想いが、どんどん膨らんでいきました。
また、一方で、
子どもたちに関わることは、教員でなくても続けていくことができる。
今度は、学校の外で、子どもたちが自分らしく輝くためのサポートをしたい…
といった想いもあり、
私は、そのうち教員生活にピリオドを打ち、
新たな世界で生きていくことになるのかな…
と思うようになっていました。