学校でのことですが、
一人の子がルールを破ったということで、
他の子たちがその子を激しく非難するようなことが結構ありました。
確かにルールは守らなかったけれど、
他の子に迷惑をかけたというわけでもない。
その子にとっては、
「なぜそうしないといけないの?」
と思うようなルールだったり、
ルールを守ることがとても難しい、あるいは無理ということもあります。
時には、
自分が良かれと思ってしたことや
別の子への優しさのためにしたことが
結果的にルールを破ってしまうことになることもあります。
それでも、
「ルールを守らなかった」という姿だけを見た子たちから
強く非難される。
その子の立場に立って考えると、何の言い分も聞いてもらえずに
“悪者”扱いされることは、
すごく悔しいことだと思います。
そして、自分の思いを分かってもらえない悔しさのために、
言い返したりすると、ますます“悪者”にされてしまう…。
こういう時に暴れたくなる気持ち、分かります。
子どもが暴れた…というような時、
状況をしっかりと把握すると、
「そりゃあ、暴れたくなるよね…」
と声をかけてあげたくなるようなことは結構あります。
確かにその子が良くないことをしてしまったという場合だとしても、
その子がいたたまれないと思う程に非難する必要はないはずです。
「正義のため」と言いながら
「正義」という名の剣を振りかざす・・・
でも、本人たちはそのことに気づかず、
「正義」だと思い込んでいる・・・。
周りの大人の対応次第では、
「正義」という名の剣を振りかざすことを正当化してしまうこともあります。
いろいろな考えの人がいて、
みんなそれぞれに、いろいろなことを体験している。
体験しないと分からないことというのはたくさんあります。
“悪”だとか“正義”だとか決めつけることで、
教員である自分が「いじめ」をつくってしまうことがないようにしないと…
と教員をしていた頃思っていました。