「うちの子、ちっとも言うことをきかないんです」と悩んでいる方が結構多くいらっしゃいます。
学校や地域社会でも、「言う通りにする子が素直でいい子」と言われていたりしますので、
家庭でも、「言う通りにする子にしつけなければ…」と思う気持ちはわかります。
では、本当に、「言う通りにする子」にすることを目指せばよいのでしょうか?
子育てで目指していくことは何でしょうか?
子育てで目指すことは、
「子どもを一人前の大人として自立させる」ことだと思います。
そのためには、
“自立心”を育てることが大切ということになると思います。
自分で物事に対処する力を育てるということです。
「誰かの言う通りにすることがよいことだ」と思ってしまうと、
自立した状態から、かけ離れてしまいます。
ところが、
ずっと、「言う通りにしなさい」と言い続けて、
ある時から、
「この年になっても自分でできない」とか「いい加減自分で考えなさい」などと言い出す。
子どもの立場になってみれば、
大人の顔色を見ながら、言う通りにするように頑張ってきて、
急に自分で考えろ、人に頼るな、などと言われても、とまどうばかりでしょう。
できるわけがありません。
それで、
「自分はダメだ…」となって、自信を失っていってしまう・・・
このようなことがよく起きていると思います。
子どもを自立させたかったら、
「自信を持たせてあげる」ことが大切です。
自分を信頼する、自分を好きになるということです。
失敗したり挫折したりしても、
自分に価値を感じることができていれば、再挑戦にしても、別のことに挑戦するにしても、
前向きに取り組むことができます。
自分のことが好きなら、たとえ欲しい物が手に入らなくても、不幸とは感じません。
幼い子どもたちは、自分のことが大好きです。
そのままで充分素晴らしいのだということを伝えてあげることが、
子どもの幸せな人生につながっていくのだと思います。
それには、まず、周りにいる大人自身が、自分のことを、
ただ生きているだけで価値のある存在だと気づくことから・・・だと思います。