前回書いた「母指対向機能」についてですが、
この機能を支えている神経経路を発達させるためには、
体を使った遊びや体を動かす活動を十分に行う必要があるようです。
発達は、
身体の中心から抹消へ、
全体から特殊へと順序性をもって進んでいくことがわかっています。
肩や腕を動かすことができるようになってから、
指先を使うことができるようになっていきます。
単純な動作ができるようになってから、
複雑な動作ができるようになっていきます。
だから、
身体全体の発達状態を無視し、お箸や鉛筆を持たせて厳しく訓練する、
というようなことをしても、
正しい持ち方を身につけることのできる確率は極めて低いでしょうし、
親も子も、大きなストレスを抱え込むことになってしまうでしょう。
まずは、
楽しみながら、
体を動かす遊びを十分に行うことが必要になります。
子供は、天才的に親の姿を真似しますから、
親が楽しそうに書いている姿を見せることも、
大きな効果があると思います。